【御所市】築70年の戸建て。大きな段差と寒さの不安を解消|母屋で安心して暮らすためのリノベーション
投稿日:2026.1.28
更新日:2026.2.3
築年数の長い家で暮らしていると、
「段差がつらいな」
「冬の寒さがこたえるな」
そんな小さな不安が、少しずつ増えていきます。
今回ご相談いただいたのは、
ご家族の代替わりをきっかけに、
これからは母屋で、安心して暮らしたいという想いでした。
長年住み慣れた家だからこそ、
変えたいところと、残したいところ。
その両方に向き合ったリノベーションの事例です。
| 項目 | 詳細 |
| 工事カテゴリ | 内装リフォーム・リノベーション |
| メーカー名/品名 | Panasonic / マイスターズウッドフロア トリプルコート |
| 特徴 | 天然木ならではの床材塗装表面の美しさ、耐久性が高い |
| 市区町村 | 奈良県御所市 |
| 費用 | 約2,000万円(税抜) |
| 工事期間 | 約5か月間 |
| お客様 | N様 |
| 工事番号 | 2010842 |
お悩み「母屋での暮らしに切り替えるための不安」
その① 転倒リスクのある約60cmの段差
玄関から炊事場へ行くには、
60cmの大きな段差を下りる必要がありました。
毎日の動線として、転倒の不安を感じておられました。
その② 建具が動かしにくい材木のゆがみ
築年数が経ち、
鴨居や敷居が反ってしまい、
建具が斜めになって動かない場所がありました。

その③ 寒さと湿気が気になる床下環境
床下に断熱材がなく、冬は底冷えでとにかく寒い。
梅雨時には土間に水が上がり、
常に湿気がこもってしまう状態でした。
ご提案&施工 「N様の不安を解消するために」
その① 段差を分散させた階段状の廊下
玄関から和室へ向かう動線を見直しました。
60cm・30cm・15cmと段差を分け、
廊下全体を階段のような形にしています。
どこからでも無理なく上り下りできるようにしました。


その② 湿気と冷気を防ぐ床下対策
防湿コンクリート(※)を施工し、
床には断熱材を入れました。
湿気と冬の冷え、両方への対策です。
(※) 築年数が古い住宅では床下が土のままで、コンクリートが打たれておらず湿気問題が起こることも。防湿コンクリートは、こうした問題を防ぎ、耐久性と快適性を高めてくれます。

その③ 暮らしに合わせた間取りと高さの工夫
生活の動きを止めないよう、
部屋同士の「つながり」と「高さ」を調整しました。
行き来が自然になることを大切にしています。

工事の流れ
1.解体工事

2.防湿土間工事

3.電気工事
4.防蟻処理工事
5.木工事(ゆがみがあるため、ココの下地作りが一番時間がかかります)

6.サッシ工事
7.床暖房工事
8.クロス工事
9.タイル工事
10.薪ストーブ工事

11.屋根工事
12.左官工事
13.塗装工事
14.建具工事
15.表具工事
16.畳工事
17.洗い工事
【工期】約5か月間
Before / After 比較
Before(施工前):寒くて辛い。段差の上り下りが不便。家の中なのに不安がたくさんありました

After(施工後):断熱性がUPし、家の中の行き来がとてもスムーズに。

暮らしと想いが表れた、N様邸の内装のこだわり
今回のリノベーションでは、
間取りや性能だけでなく、
内装の一つひとつに、N様ご夫婦の想いを込めました。
特に奥さまは、絵を描くことが趣味。
色や柄に対する感覚がとてもはっきりしておられました。
一般的な無地の壁紙の見本帳では、
「しっくりこない」と感じられ、
より大きな見本帳をご用意し、
実際の空間を想像しながら選んでいただきました。
玄関は、
入ったときに印象が残りにくい場所だからこそ、
両サイドに柄のクロスを採用。
住まいの入口に、N様邸ならではの個性が生まれました。

同じ色を使いながら、
寝室ではベッドの頭側にアクセントとして取り入れるなど、
空間ごとに使い方を変えています。

照明も一つひとつ選び、
玄関ホールには
センサー式の照明を設置。
日々の動きに合わせた配慮がされています。

キッチンの建具のデザインは、
ご主人と奥さまが一緒に考えられた部分。
空間全体の雰囲気を大切にしながら決めていきました。

洗面脱衣所の建具は、
キッチンと同様の格子デザインですが、
「脱衣所なので目隠しをしたい」
とのご要望がありました。
内装屋さんに相談し、すりガラス調のシートを貼る対応をしてもらいました。
簡単ではない作業でしたが、
信頼関係があるからこそ、丁寧に仕上げてくれました。


薪ストーブの後ろには、
レンガ調のタイルを施工。
高さは約2メートル。
薪ストーブ専門の方の助言をもとに決めています。
床と壁の間には、あえて隙間を設け、
空気が通るようにしました。
見た目だけでなく、
使い続けることを考えた工夫です。

住まいは、図面だけでは完成しません。
住む人の感覚と、それを形にしようとする職人の手が合わさって、はじめて「その家らしさ」が生まれます。
実際に使ってみて・・・
「部屋から部屋への移動が楽になって、
先にリフォーム工事をしていた洗面室への移動も楽になりました。
部屋が全体的に暖かくなったのも嬉しいです」(奈良県御所市 N様より)
担当者より「暮らしを変えるのではなく、無理を減らすために」
ご家族の代替わりという節目で、
「これからの暮らしを、どうすれば安心して続けていけるか」
その想いを聞かせてもらいながら、一緒に考えさせていただきました。
段差や寒さを我慢するのではなく、
暮らしに合わせて住まいを整えることで、
心にもゆとりが生まれると感じています。
終わりに
築年数の長いお住まいでは、
「昔の家だから仕方ない」と思っている不便が、
毎日の負担になっていることもあります。
段差、寒さ、湿気など。
少しでも気になることがあれば、
我慢せず、相談してみてください。
暮らしに寄り添う住まいづくりが、
人にやさしく、共に生きる社会につながると考えています。